December 3, 2014

中国でアメリカ産クランベリーのブームが小売製品の迅速な開発を促す

中国がアメリカ(そして世界)の食品の巨大な市場であることはいうまでもないが、最近のクランベリーのブームは中国の消費者市場の興味深い新しいトレンドを示している。すなわち中国の消費者が全く新しいフルーツを取り入れるや、それを使った中国製の小売商品をすばやく開発し多様に発展させているのである。他のベリー類と違いクランベリーは食べるためには調理あるいはいくらかの加工が必要になることから、今までに利用されたことのない市場で受け入れられるのが容易なフルーツとは言えない。にもかかわらず、中国人のクランベリーの味わいへの関心、消費者へのクランベリーの健康面での利点の迅速な普及、そして新しい製品を作る中国の食品加工業者への早急で創造性に富んだ転換が輸入の大成功という結果をもたらした。

中国のクランベリーブームは2012年に始まり、過去3年間で劇的に成長した。 調理され保存されているクランベリー(大部分商標のついた乾燥クランベリー)の中国の輸入データは、今年1月から8月のわずか8か月の間の輸入総量(約2,C00トン)がすでに2012年(約300トン)の約7倍となっていることを示している。中国の最大のクランベリーの供給元は圧倒的にアメリカであり、2014年の最初の月の総輸入量の約90%を占めており、その他チリ、カナダそしてノルウェーが続く。

このブームを支えているものはクランベリーの味わいが良好に受け入れられていることと、特に若い女性の間での健康面での利点への関心であると思われる。これを利用しようと米国クランベリー・マーケティング協会は中国で人気のあるソーシャルネットワークの1つであるウェイボーを使って、抗酸化物質が豊富であることの健康上の利点やサクサクした味わいなどを強調して中国でアメリカのクランベリーを宣伝している。

クランベリー製品は今やそれをスナックとして食べる若い女性会社員の間で特に人気のようだ。過去3年間で急激に乾燥クランベリーを使ったパイやドリンクがベーカリーや屋台で見られるようになった。食品会社がこの新しい外国産の材料を創造的な製品に素早く取り入れたことは、若い会社員の健康食品の関心に応えることが利益のあがることであることを示している。

中華料理にさえクランベリーを取り入れようとする試みが行われ、特に肉料理においてシェフが脂っぽい味を薄めて料理をもっとさわやかなものにしようとしている。これは大部分の中国の消費者にはまだ新しいものであるが、ソーシャルメディアには試した人の良い評価が報告されている。

クランベリーの成長はあるものの、最近の10,000人の消費者調査では中国の消費者の半分はクランベリーの存在すら知らないという結果が出ている。従って中国で健康に関する意識が高まっている事を考えると、さらに消費者を教育すれば中国でのクランベリーの重要はさらにいっそう成長すると思われる。

今日クランベリーは北京や上海などの主な都市では地元の中高所得者向けのスーパーマーケットで簡単に購入できるし、またオンラインでも容易に購入でき、仕事が忙しくオンライショッピングの便利さを好む若い購入層に好まれている。コストコの中国の公式販売サイトは2014年10月12日にお目見えし、最初のわずか3日間で乾燥クランベリーは約15トンも注文された。この勢いはとどまらず、クランベリーはコストこのオンラインウェブサイトの売れ筋トップ3の1つとなった。