October 3, 2013

韓国における“ブルーベリーブーム”

現在の韓国において、ブルーベリーは“スーパーフルーツ”として認識されています。ブルーベリーの持つ健康効果が高く評価され、この数年間で高い人気を獲得しました。米国、カナダ、チリなどの輸出業者はこのトレンドを好機ととらえ、韓国市場を開拓しています。

韓国におけるブルーベリー市場は4年前から成長し始めました。韓国では比較的新しく市場に参入してきた果物です。いわゆる“ブルーベリーブーム”のきっかけはテレビ番組です。2009年に放送されたテレビ番組「生老病死」において、ブルーベリーの健康効果、とりわけ目に良いとされる要素が強調され、世間の注目を浴びました。翌年、ブルーベリーの輸入量は前年比のおそよ6倍まで一気に増加しました。現在もその勢いは止まらず、2012年の輸入量は2009年の10倍以上に達しています。

多くのアジアの国と同じく、GMS/SMといった小売店舗はブルーベリー関連商品の主な流通チャネルです。ただ、韓国にはそれ以外に独特の流通チャネルがあります。それはテレビ通販です。アジア諸国においてテレビ通販は、退屈で面白くないと思われがちですが、韓国では娯楽性の高さと印象的なプレゼンが評価され、幅広い年齢層において人気を得ています。

弊社が韓国企業に対して実施した調査によると、テレビ通販では、ブルーベリーの持つアンチエイジング効果と、目に良いという効果などを強調して謳うことで、高い販売実績を得られていることがわかりました。発酵食品であるキムチや美容や健康維持に良いとされる朝鮮人参などといった健康的な伝統食文化を持つ韓国は、健康関連食品/商品へ常に高い感度を持っています。その為、ブルーベリー市場は成長を続けており、今後も拡大するものと見通しています。

ブルーベリーの用途としては、多くの人はスムージーの材料や、ヨーグルトのトッピングとして日常生活で活用しています。拡大を続けてきた韓国ブルーベリー市場、今後を見通すうえで、この市場の成熟度が現在どの位置に立っているのかが注目すべきところです。スムージーやヨーグルト以外の用途が広がり、現在以上にシェアが拡大することを見込めるのか、あるいは、また違う健康ブームの波にのまれてしまうのでしょうか。