April 5, 2011

アフリカのコーヒー産業と日本の貿易・援助 -タンザニアとエチオピアのコーヒー産業及び輸出促進に対する支援策等-

コーヒーの人気銘柄「モカ」と「キリマンジャロ」の生産国であるエチオピアとタンザニアにおいて、援助のための基礎的情報整備調査を実施致しました。

アフリカのコーヒー豆輸出は農業輸出額の6%を占め、ココアに次ぐ重要な輸出品目です。しかし、コーヒーは国際相場が発達しており、生産者価格が先物価格に連動するため、その乱高下が激しく一定の生産者利益を安定的に得ることが難しくなっています。さらに、南米やアジアでの生産が拡大する中で、アフリカでは樹木更新や技術革新が遅れており、国際的に取り残されつつあります。

エチオピアとタンザニアの両国にとって、日本は最大のコーヒー輸出相手国の一つです。しかし、エチオピアではコーヒー豆から残留農薬が検出され、日本向け輸出量が激減しただけでなく、流通制度がオークションから商品取引所へと変更されたことによる混乱もまだ解決されていません。タンザニアでは近年キリマンジャロ州の生産量が著しく減少しており、日本では最高品質のキリマンジャロコーヒーが手に入りにくくなっています。そこで本報告書では、現地調査の結果をもとに、エチオピアとタンザニアにおけるコーヒーの生産から流通までの現状と課題を明らかにし、両国の生産者の生計向上と貿易拡大、さらに対日輸出へと貢献するためには、どのような援助策が考えられるのかをまとめました。

アフリカのコーヒー産業と日本の貿易・援助 -タンザニアとエチオピアのコーヒー産業及び輸出促進に対する支援策等-