February 17, 2012

バナナビール:タンザニアで農産品起業家が向き合う課題

ルーシャ・ヴァンチュラ及び黒木 彩子研究員がタンザニアにおいて数週間にわたる現地調査を行い、ビクトリア湖のナイルパーチ漁業と加工業並びにアルーシャ地域のバナナ産業における現状や課題についてまとめた。また、企業がどのようにして新製品やサービスを地方や貧困層に提供するのかを明らかにするためBOP(Base of the Pyramid=ピラミッドの基礎)と時に称されるビジネスアイデアについて調査を行った。地方の通信、肥料を扱う南アフリカの大手企業数社及び栄養強化小麦(Nyirefam、AfriYouth)の製造業者やの自転車発電のトウモロコシ脱穀機を生産するGlobal Cycle Solutionsといったタンザニアの多くの企業家を訪問した。

当社が注目したバナナ産業においては、バナナアルコール飲料やバナナワインを低所得層を対象に起業的ビジネスを行うアルーシャのBanana Investments Ltd.との話し合い等も行った。成長している分野ではあるが、同社では他のタンザニア起業家と同様に不安定な電力供給、供給原材料の品質、資金面といった壁にも向き合っている。

タンザニアにおける起業的アイデアは十分にあるが、これらの会社が成長しタンザニアコミュニティにサービスや雇用をもたらすために不可欠な資金とインフラを呼び寄せる現実的な方法を見出すことが課題となっている。当社の最新の調査段階においてイギリスの農業投資と開発の主導的専門家に話を聞いている。イギリスはサブサハラアフリカの農業開発に対し革新的なアプローチで知られている。

NGO、民間企業の投資ファンド、DIDFチャレンジファンドやその他との話し合いによって、特に日本の官民セクターの間では、タンザニアの持続性のある農ビジネスへの更なる支援を理想的に呼び起せる知識や事例を提供している。

写真:Banana Investmentsのバナナアルコール飲料製品2種